White Box
日本平へと続く静かな谷あいに浮かび上がる白いコンクリートの住宅。突き出した外壁には印象的な8つのヴォイドが構成主義的なバランスをモチーフに配置されている。コンセプトは「土地と郊外の狭間にあるべき建築を創出」。風致地区という限られた建築条件の中、東に広がる牧歌的な景観を最大限に活かしている。1階において外部からフラットにエントリーすることでパブリックな側面を呈する一方、中2階は和モダンテイストを示すニュースタイルの茶室、2階は眺望のよいダイニングスペースが広がる。また、半地下スペースにはサウンドスタジオを設置。防音への配慮もなされている。
象徴的な中央壁
ホール中央には、この建物の構造をつかさどるコンクリートの厚壁が三層にわたって伸びる。杉の木肌を見せる打ち放しの姿が美しい。寄り添うように鉄と木で構成された階段が規律正しく配置され、そこから続く全てのスペースが立体的に連携し、それぞれの個性を示している。
豊かな環境を巧みに享受
周囲の視線に最大限の配慮をし、あえて2階南面に窓を設けない設計となっている。これは、中央ライトコートの効果を存分に体感するために考慮されたものである。十分な光と風に包まれ、鳥のさえずりも日々心地よく響き渡り、朝の目覚めも夜の眠りも快適な空間に仕上がっている。
作品名 | house-kc |
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構造 | 鉄筋コンクリート壁式構造 |
ジャンル | 戸建住宅 |
予算帯 | 3,000万~4,000万 |
建築の形体 | 新築 |
竣工年 | 2011年 |
所在地 | 静岡県 |
構造設計 | 株式会社MAY設計事務所 |
ロケーション | 郊外 |
施工者 | 久保田建設株式会社 |